目次事例集4現象アダプタ製作


4現象オシロスコープアダプタ
部品説明(1)




 入力/出力コネクタ(BNCプラグ/リセプタクル)


信号の入力、出力用のコネクタとしてBNCプラグとリセプタクルを使用しました。
このコネクタは高周波同軸ケーブル用のコネクタで、今回ケーブルとしては1.5C2Vを使用しました。
今回作成したアダプタは100kHz位までの信号しか扱えませんので、同軸およびBNCコネクタを使う必要はありません。
オーディオ用のジャックおよびシールドケーブルでも良いと思います。


BNCプラグに同軸を接続するのは少し面倒です。接続方法はプラグメーカにより多少異なりますので構造をよく見て接続する必要があります。
BNCプラグは同軸ケーブルの種類(5C2V、3C2V、1.5C2Vとか)によりキャップ部が違いますので、購入時には注意が必要です。

BNCプラグの構造
各部の名称は私が勝手に付けたもので正式名称ではありません。



 BNC−バナナプラグ変換器


私のオシロスコープの入力端子はバナナプラグ形式になっています。
アダプタと接続するケーブルにバナナプラグを使用すれば良いのですが、バナナプラグですと1本づつバラバラになります。このプラグを使用し、BNCプラグで接続することにしました。




 フック・チップ


オシロスコープでモニタする電気信号は電子回路の部品のリード線などから得ます。
部品などに接続する場合、着脱が容易で、確実に接続でき、隣接部分と接触しないようにすることが必要です。
このフック・チップは指で頭の部分を押すと先端からカギ型のリード線が出て、部品に引っかけることができます。指を離すとバネでリード線が戻ろうとして、部品のリード線をしっかりと挟みます。
ミノムシ・クリップでも良いのですが、狭いところのリード線に接続するのにはこちらの方が優れています。




 入出力ケーブル(同軸ケーブル 1.5C2V)


電気信号の入出力ケーブルとして同軸ケーブルを使用します。
1.5C2Vは高周波用の同軸ケーブルで、今回のアダプタが扱える周波数(100KHz程度)では贅沢です。
オーデオ用のシールドケーブルでも良いと思います。




 垂直位置調整および増幅率調整(可変抵抗器)


垂直位置調整および入力アンプの増幅率調整が行えます。
可変抵抗器の抵抗値変化タイプは「Bカーブ」を使用します。
変化カーブについては抵抗器のページを参照して下さい。





 ツマミ


垂直位置調整および増幅率調整用の可変抵抗器の軸を回すためのツマミです。
今回はパネルが狭いので、小型のものを使用しました。
ツマミの取り付け穴は可変抵抗器の軸の径に合わせる必要があります。
可変抵抗器の種類によっては軸の直径が細いものもありますので、確かめる必要があります。




 動作チャネル表示用ランプ(発光ダイオード)


入力端子毎に発光ダイオードを付けました。
今回のアダプタでは入力を2チャネル使用と4チャネル使用を切り替えられるようにしました。
アダプタの電源が入っているかを確認するパイロットランプの目的と、2チャネル使用か4チャネル使用かの識別をさせています。




 入力チャネル数切替(スライド・スイッチ)

使用可能な入力チャネル数の切り替えを行います。
独立したメーク接点、ブレーク接点を2組あるものを使用します。
メーク接点とはスイッチをONにした時、コモン(共通)端子に接続される端子です。ブレーク接点とはスイッチをONにした時、コモン(共通)端子から切り離される端子です。
1組のメーク、ブレーク接点を持ったスイッチはメーク端子、共通端子およびブレーク端子の3つの端子があるので、3Pと呼ばれます。
2組のものは6つの端子があるので、6Pと呼ばれます。
上の説明ではONの場合と表現していますが、スイッチ自体にはON/OFFの区別はありません。例えばスイッチが左になっている時をOFFとすると、その時コモン端子と接続している端子がブレーク接点で、接続していないのがメーク接点です。倒した時に接続させたい接点を使えば良いので、メークだブレークだとこだわる必要はありません。
チャネル切替がスライドスイッチである必要はないのですが、電源スイッチとしてスナップスイッチを使用しましたので、デザインおよび電源スイッチと間違えないようにするために選定しました。スイッチの取り付けは四角い穴を開ける必要があるので少し面倒です。スナップスイッチの場合は丸い穴で良いので簡単です。




 ケーブル・フォーミング・ワイヤー


ケーブルを束ねるのに使うビニールの紐です。
弾力性がありますので、ケーブルを絞めるとずれないので、自由な形にケーブルの曲がりを固定することができます。