目次オリジナル・プリント基板の製作プリント基板作成の道具紫外線露光器装置説明


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以下に紫外線露光器の各部品について説明をします。




管フューズ

万が一回路がショートした場合、電気の流れを遮断するためのものです。
電流1アンペアのものを使っています。
ガラスの管の中に細いフューズ線が入っており、過大な電流が流れるとフューズ線が溶けて切れ、電流の流れを止めます。
実際にはもっと小さな電流用でかまわないのですが、手持ちのものを使いました。
0.5アンペア用でもかまいません。




グローランプ

蛍光灯を自動点灯させるための装置です。
グローランプ内部の電極はバイメタルと言って熱が加わると曲がる金属が使われています。通常、電極は少しだけ離れていて接触していません。
蛍光灯を点灯するときこのランプの中の電極がグロー放電をします。(紫色に光る)
この放電により、電極が熱を持ち、その熱によりバイメタル金属が曲がり電極が接触します。
電極が接触すると蛍光灯内部のフィラメントに電流が流れ、蛍光管の中に電子が飛び易い状態になります。
電極が接触するとグロー放電は無くなり、バイメタルは冷えて元の位置に戻るため、電極は離れます。
電極が離れると電流は切られるのですが、その際、安定器のコイルに高電圧が発生します。これはコイルの性質で電流が変化するとその変化を妨げようとするためです。(レンツの法則
安定器に発生した高電圧は蛍光管の両電極に加わり、蛍光管が放電を開始します。
蛍光管が放電を開始するとグローランプに加わる電圧は下がり、グロー放電はしなくなります。グローランプはAC100V位の電圧が電極に加わった時にグロー放電をするように作られています。




安定器

安定器は二つの働きをします。
一つは蛍光管が放電を開始するための高電圧を発生させる働き。(グローランプの説明を参照して下さい)
もう一つは放電を開始した蛍光管の電流を制御して安定した放電を行わせる働きです。
蛍光管は放電を始めると大きな電流が流れる状態になります。
蛍光管の放電により大きな電流が流れようとすると、安定器はそれを阻止しようと働きます。蛍光灯の電源は交流ですので、その変化は複雑ですが、電流をなるべく一定にしようとします。この働きにより、蛍光灯は安定した放電を持続出来るわけです。
蛍光管はワット数によって流れる電流は異なります。ですから、安定器は蛍光管のワット数に適したものでなければなりません。
今回使用した物もFL10×1(10Wの蛍光管1本用)というものです。




リレー(継電器)

タイマー回路により駆動して、蛍光灯のON/OFFを行うものです。
タイマー回路はDC12Vで動作させていますので、蛍光灯のAC100Vを入切するためにリレーを使用しました。
今回使用したリレーはオムロン社製のMY2というもので、駆動電圧がDC12V、スイッチ部の仕様がACの場合240V 5Aまで、DCの場合28V 5Aまでというものです。
今回はAC100Vの入切で1A以下の電流ですので、十分な容量のものです。
ちなみに、駆動コイルに流れる電流はDC12Vで80mAでした。
リレーは専用のソケットに取り付けて実装しています。
駆動電圧がDC12Vでスイッチ部の電流容量がAC100V 1A以上のものであれば他のものでもかまいません。